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【13年度】中山間地の活性化と高付加価値生産を確立した乳肉複合経営への取り組み

酪農経営  十日町市 水落岳人

1.経営管理技術や特色ある取り組み

(評価される内容とそれに取り組んだ動機、背景、経過、その取り組みを支えた外部支援等)

(1)自家産子牛の肥育による乳肉複合経営への取り組み

本人が主体的に酪農経営をまかされた昭和63年に父がまだ53歳と若かったことから、自家産子牛に付加価値をつけて販売し、収益性の向上を図るため乳肉複合経営に転換した。子牛生産に当たっては、乳量・体型を検討して経産牛・育成牛全体の上位1/3にホルスタイン、下位2/3に和牛精液を授精し、後継育成牛と交雑種肥育もと牛の確保を行っている。

(2)牛群改良への取り組み

コンピュータのメールを利用して毎月1回、個体別乳量、乳成分、繁殖データ等を酪農コンサルタントに送信して分析を行い、飼料給与、飼養管理技術の改善を図っている。また、乳量向上に伴い増加する飲水量に対応するため、平成10年には連続水槽を設置すると共に、濃厚飼料は朝、昼、夕に各2回、夜1回の合計7回に分けて給与し採食量の増加に対応している。なお、飼料給与量については、誰でも飼料管理ができるようにビニールテープを利用して牛の前に表示し、家族全員に確認を行っている。

(3)繁殖成績向上への取り組み

毎週、月曜日を繁殖検診日に定め、分娩後50日で発情の見られない牛はPG等で早期に対応している。発情のチェックは朝、夕に牛が横臥している時に行い、観察しやすいように乳量、繁殖状況に応じた牛の並び替えを実施している。

(4)乳房炎防除の取り組み

乾乳前に全頭でPLテスト、乳汁検査を実施し、異常牛は乾乳中に治療を行い、搾乳に当たっては、プレデッピング、ポストデッピングを励行している。また、パイプを活用した低コストの敷料止めを設置して牛床の快適性を保っている他、断尾により飼養管理を容易にすると共に体の汚れを防止している。

(5)コスト低減の取り組み

施設、機械の保守管理を徹底し、長期利用により耐用年数を延ばしている他、中古機械の活用によりコスト低減を図っている。また、育成牛の発育向上により体高を見ながら13カ月歳での授精に挑戦しており早期分娩によるコスト低減を目指している。

(6)経営管理の取り組み

コンピュータを早期に導入し、経営部門別決算により経営管理を徹底すると共に飼養管理データ分析、インターネットによる情報収集に活用している。

(7)堆肥利用組合設立への取り組み

平成9年に地域の花農家、米・大豆生産組合と堆肥利用組合を設立し、堆肥センターを建設して環境保全と堆肥の地域内有効活用を行っている。

2.経営・活動の内容

(1)労働力の構成

続 柄
年齢(才)
労働力(人)
畜産の主な担当
備 考
本人
42
1.0
酪農全般
 
39
1.0
酪農全般
 
66
0.8
肥育全般
 
68
0.8
酪農補助
 
臨時雇用年間延べ48日
搾乳・飼料給与

(2)土地利用

区 分
水 田
普 通 畑
牧 草 地
山 林
面 積
68a
5a
200a
300a
(内借地)
10
 
100
  

(3)家畜の飼養状況

品 種
区 分
ホルスタイン
経産牛
ホルスタイン
未経産牛
ホルスタイン
子牛・育成牛
交雑種
肥育牛(去勢)
交雑種
肥育牛(雌)
期 首
29頭
5頭
7頭
14頭
12頭
期 末
30
5
7
17
10
平 均
28.4
5.5
6.4
27.0
出荷量
9
1
2
5
7

(4)経営・技術実績

区  分
経営・生産実績
新潟県指標値




畜産部門労働力員
家族(人)
3.2
 
雇用(人)
0.1
 
経産牛平均飼養頭数(頭)
28.4
 
肥育牛平均飼養頭数(頭)
27.0
 
飼料生産用地延べ面積(a)
200
 
年間販売総乳量(kg)
274,147
 
年間肥育牛販売頭数(頭)
12
 
所得率(%)
25.0
20.0
 
 
区  分
経営・生産実績
新潟県指標値





経産牛1頭当り年間産乳量(kg)
9,679
8,500
平均分娩間隔(カ月)
13.8
13.0
受胎に要した種付回数(回)
1.8
2.0
牛乳1kg当り平均価格(円)
103.72
 
乳脂率(%)
3.78
3.60
無脂乳固形分率(%)
8.77
8.70
体細胞数(個/ml)
201,000
200,000
細菌数(個/ml)
90,000
 


経産牛1頭当り飼料生産延べ面積(a)
7.0
 
借入地依存率(%)
50.0
 
飼料TDN自給率(%)
0
 
乳脂比(育成・その他含む)(%)
46.2
45.0
経産牛1頭当り投下労働時間(時間)
174.3
 

3.家畜排せつ物処理方法と環境保全対策

(1)家畜排せつ物の処理方法

1.固液分離処理の状況
 一部分離
2.固形の処理(堆肥処理・関連施設等)
 牛舎からバーンクリーナーにより、堆肥舎へ糞を排泄後、月二回ダンプカーで1km程度離れた共同堆肥センターへ搬入し、モミガラにより水分調整を行った後、発酵槽において通風発酵・切返しを行う。切返しはホイルローダーを利用し、2~3カ月で4回切返しを行い堆肥化し販売する他、一部の厩肥は生の状態で牛舎の堆肥舎から直接販売している。
3.液体(尿・汚水)の処理
 尿溜より汚水ポンプで汲み上げて、ポリタンクとスリットを入れたパイプを利用した自家製の散布機により牧草畑の追肥として活用している。

(2)環境への取り組み

畜舎の近くには小学校があり、また、畜舎の二階が住居となっていることから畜舎周辺の整備には細心の配慮を払っている。さらに、肥育牛舎の古くなった瓦屋根を赤いトタンに張り替え景観を良くするのと共に、農協で実施している事業で配布される花の種・苗などを畜舎周辺の植えて環境整備を図っていることと堆肥舎を牛舎の奥に配置して、表面から見え難くするなど配慮している。
公益社団法人 新潟県畜産協会
(代)025-234-6781
FAX 025-234-7045
E-mail chikusan@bg.wakwak.com
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